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不足

2009年04月12日 14:47

画力が足りない
ざっと前に書いたものだけど、画力が足りなくてマンガにできない。
新書を宿題を読むものの、難しくてチキン頭には理解できません!チャモです。
ということであげておきます。
いつかかけるようになれますようにと願いながら




少女は手にすすきを持っていた。
少女は大切にそれを持っていた。
時折それを見つめては微笑んで。
少女には思い出があった。

裸足で草原を駆ける。
草を踏みしめる音、水を跳ねる音。
少々前かがみの体勢で少し笑いながら走る。
湖の畔が少しずつ見えてきた。
それと同時に微かに人影も・・・。
「おおっ?」
慌ててその場で止まり、その人影とぶつかる事はなかった。
「おっ!?」
その人影も驚いたが、その少女も驚いた。
そして二人同時に声を上げた。

『げげっ、人間!?』
『うおっ、妖怪!?』

両者たじろぎながらも、逃げることなく、ただ目を見開き、目を見合わせた。
数秒後、沈黙に耐え切れなくなった二人は笑い出した。
「ねえ、あんた何て名前?」
「あたしは河城にとり。あなたは?」
「あたしは、ま――・・・」
カラスが一斉に飛び去り、肝心の彼女の名前が聞こえなかった。
にとりはもう一度聞く事を躊躇い、こう言った。

「ま、ま、まーちゃんって呼ぶね!」
「あ、じゃああたしはにとりって呼ぶ!よろしくね!」


そう、この時
”名前を聞いておけばなあ・・・”

この日から二人は仲良くなった。
そしてある時まーちゃんと呼ばれる少女はにとりに尋ねた。
「裸足で歩いて痛くないの?」
「あたしは平気だよ!」
「そうかなあ、平気そうには見えないんだけどなあ・・・」
にとりの足には沢山の傷があった。
少女は自分の靴を脱ぎ、にとりに手渡した。
「はい!あたしの、靴あげる!にとりにぴったりでしょう?」
「えっ、でもそしたらまーちゃんの靴がなくなるじゃん!」
「いいの、いいの。私がいいって言ってるからいいの!」
遠慮しながらもにとりが受け取ったのは、青色の長靴。
少ししてからそれを履き、また二人で走り回った。
水を跳ねる音が気持ちがいい。
ピチャピチャと音を立てて、水溜りを踏んで歩いた。

にとりには、少し不安があった。
”人間”と”妖怪”
住むところが違うのじゃないか?
まーちゃんは何処から来たのだろう?

いつまで、一緒に遊べるのだろう?

翌日、にとりは少女の為に藁を編んで草履を作ってあげた。
すると少女は嬉しそうにそれを受け取り、すぐに足を入れた。
そして嬉しそうに駆けて行き、湖の畔のすすきを取ってきて、それをにとりに渡した。
にとりはそれを嬉しそうに受け取った。
受け取ったすすきは二本。

「一本があたしで、一本がにとりだよ!」

少女はそう言って渡した。
二人顔を見合わせ、また遊び始めた。

にとりには彼女が何処に住んでいるか分からなかった。
いつもにとりの家で暮らしていたから。

――その晩にとりは思い切って彼女に尋ねた。
「まーちゃん、お母さんとかお父さんたちは?」
「え?ああ・・・うん・・・。」
躊躇って何も答えない彼女を見て、にとりはそれ以上追求するのをやめた。

しばらくしてすうすうと彼女の寝息が聞こえてきたが、にとりは眠れなかった。
そしてふと彼女が「寂しい」ともらしたのを聞き逃さなかった。

どの位寝ただろう。
疲れてしまって、随分と寝ていたようだ。
重い瞼を開けたとき、もうそこには彼女の姿は無かった。
「まー・・・ちゃん・・?」
きっと外に居るのだろうと思って目を擦りながら家の外へ出た。
誰も、居ない。
人影も無く、風も吹いていない。
静かな、昼時。
どこを見渡しても彼女の影は無い。

”いない、いない、まーちゃんがいない・・・!!”

息を切らして走り回った。
こけそうになって、よろけながら走って。

・・・、どれ程走っただろう。
彼女は全く見つからなかった。
自分が尋ねたのが悪かったのだろうか。
自分の責任なんだろうか。
私があんなことを聞かなければ。

色々な思考が巡り、胸が締め付けられる思いに駆られた。
手には二本のすすき。

”一本があたしで、一本がにとりだよ!”

―――。
随分と時が過ぎた。
にとりはこの時の事を忘れていない。
時期に幻想卿に人間が住み始めた。
色々あった。
巫女が私の敷地に遊びに来たのに、慌てて去って行ってしまったり。
それからしばらくして魔法使いも来た。

そう、その魔法使いも人間だった。

名前は霧雨 魔理沙と言った。
普通の魔法使い、人間だと言った。
魔理沙?
まーちゃんと呼び始めたのは頭文字が”ま”だったからだ。
”ま”しか聞き取れなかったからだ。
まさか、この人間が”まーちゃん”なのだろうか?
まさか、まさかと、にとりは思った。
そしていつも通り彼女と出会ったときのように、魔理沙にもこう言った。

「げげっ、人間!?」

驚いてはいるけれど、嫌気なんて全くしない。
人間が大好きだ。
もっと、遊びたかった。
だから一緒に遊ぼう。
私と一緒に。

そして願う。
いつかきっと”まーちゃん”と会えますように、と。


コメント

  1. 良唯 | URL | 8FqA8XiE

    マ ン ガ 描 け !

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