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不思議な気持ち

2007年07月23日 00:22

今日ってかなんってか。

ネタがなかったから、前の小説をうpすることにします。
どうぞ、続きを読むをクリックして本編をお読みください。
短編ですのでご安心を。

ジャンルは恋愛、ちょっと切ない恋物語です。

これは僕が高校生の時の話。
彼女は突如転校してきた。僕は大して興味が沸かなかった。
”彼女”に。そして、”恋”に。
ぼうっと、彼女を見て自己紹介終了を確認して、拍手。
頬を赤らめている彼女に、担任は僕の隣の空いている席を指差した。
一礼して彼女は僕の隣に座る。
僕以外の男子は僕に向かってむっすりした顔を向ける。なんせ彼女は美人だからだ。
「宜しく・・・お願いします・・・」
「そんなお堅い・・・宜しく」
僕は笑顔で言った。こうして隣に人が居る子オてゃ嬉しかったから。
パンパンという「お静かに」の意を持つ手たたきで担任が合図。
ざわついていた教室がしんとなり、授業が始まった。

僕は彼女に手取り足取り色々教えてあげた。段々彼女も僕に馴れて、色々話し掛けてくれた。
その時の彼女の笑顔が、僕は素敵だと思った。
彼女のことが、何だか特別に見えてきた。
少し”恋”というものに、そして”彼女”に興味が沸いた。
彼女と話す時間はとても楽しくて、笑顔になれる。
何だか不思議な気持ちになった。
「どうしたの?」
ぼうっと、彼女の顔を見ていたらしい。彼女が頬を赤らめていた。
「あっ・・・ごめん・・・南下ぼーっとしてて・・・」
「ふふっ」
何故か彼女は笑顔を見せた。ひまわりのような、満面の笑みを。
「どうしたの?」
気に掛かって僕が彼女に聞くと、彼女は
「何か最近変だなって・・・ふふふっ」
と、また笑い始めた。
「そうかなぁ・・・」
「そうだよ。だって初めて会った時、私を見てざわついてる男子をよそに、ずっと普通にしてたでしょ?」
「まぁ・・・うん・・・・」
そうか。これが恋っていうものなのか。

それからも、僕は毎日が楽しいと感じられるようになっていた。
たくさん話して、たくさん目が合って。たくさん、たくさん・・・。
僕はきっと恋に落ちてしまったのだろう。
そんな想いを内に秘めて、僕は家へ向かう。毎日、毎日・・・。

でもそれは長くは続かなかった。

彼女は学校を一週間休んだ。母親が生死を彷徨っているらしい。
僕は彼女に次の日の授業内容について教える為に彼女の家のインターフォンを鳴らす。
「来てくれたんだ・・・」
「うん。お母さんは・・・?」
彼女は俯きながら首を振り、言った。
「分からない・・・どうなっちゃうか・・・分からないの・・・。」
彼女の表情は段々と曇っていく。
そして、目に溜まるのは―・・・涙。
僕は少し困惑してしまった。彼女を泣かせたのかという、罪悪感を持ってしまった。
「大丈夫・・・、きっと、大丈夫・・・・。」
精一杯の笑顔を彼女に捧げた。
・・・―彼女の涙は見たくない

それからしばらく学校での出来事を話して、僕は彼女に「ばいばい」と告げ、家路を辿った。
不安で一杯の、いつもと違う家路を。
深い、深い、溜息。
彼女を苦しめるのは何だろう。病気?それとも僕の言葉?
何が何だか分からない。彼女を苦しめてしまったかもしれない。
自然と、涙が溢れてきた。

次の日も、次の日も彼女は学校へ来なかった。
付きっ切りで母親を看病しているらしく、来れないそうだ。
僕は毎日彼女の家を訪ねた。
その度に、精一杯の笑顔をあげた。
「有難う・・・いつも、笑ってくれて」
彼女の笑顔を久々に見た。
「今、笑ってくれた」
「お礼を言うと、笑っちゃうよね?」
そんな日常的な会話を交わして、僕は又家路を辿る。
今日の家路はそれ程悲しくなかった。
そう、笑顔を見れたから。

――、それから一週間後。彼女が学校へ来た。
「久しぶり、お母さん・・・大丈夫なの?」
僕は笑顔で言ったが、彼女は困ったような笑顔で、こう言った。
「お母さん、助からなかったんだ」
何て言ってあげればいいのか分からない。
彼女を元気付ける言葉がない。
僕は、彼女の彼氏でも何でもない。ただの片思い。
何を言ってあげても元気が出ないだろうと思っていた。
「でもね、貴方と会えるから私学校来たんだよ」
「・・・えっ?」
「私は、貴方の事が好きだから」
不意打ちだった。まさか突然こんな事を彼女から言われるなんて。
「ぼ、僕も好きだった・・・何時からか分からないけど」
「じゃあ私たち両思いなんだね」
彼女はふっと微笑んだ。
僕も微笑み返して言った。
「そうだね」
でも、彼女からその微笑みは一瞬にして消えてしまった。
「でもね、もう会えないと思うんだ」
「どうして?」
折角気持ちが分かったのに。
折角出会えたのに。
どうして?僕は困惑してしまった。
「実家に帰るんだ。お父さん、居ないから・・・。」
「そんな・・・」
「ごめんね・・・、ごめんね・・・」
彼女はまた泣き出してしまった。
「又、会える?」
「もう・・・会えないと思う・・・」
「会えるよね?そう、信じていたい」
「分からないよ・・・、私も実家に行きたくないけど・・・」
「会おう、きっと。また此処で。ね?」
堪えきれなくなった涙が頬を伝う。
僕はひたすら、会える、会えると彼女に囁いた。
自分に言い聞かせたかっただけだった。
「きっと・・・会える・・・」
すると彼女はまた微笑んでくれた。
「会おう・・・、きっと・・・いつか」
涙が光に照らされ、輝いていた。
彼女の瞳も、彼女自身も、輝いていた。
僕の中の一番。

彼女はクラスメイトに別れを告げ、教室を出て行った。
僕も了承を得て、彼女を見送りについていった。

駅までの道のりは短く感じられた。
いつも、あれだけ時間が掛かっているのに、どうしてこう早く進んでいくのだろう?
止まって欲しいと思う時間は急ぎ足。
早足で進んで欲しいと思う時間は忍び足。
そろり、そろりと進んでくれればいいのにと思えば思うだけ、急ぎ足になる。
時間は意地悪だった。

「着いちゃった・・・」
「うん・・・」
「私、本当に貴方と出会えて良かった」
「僕もだよ。ずっとこれからを貴女を待ってるから」
「絶対?」
「うん、絶対だよ」
「じゃあ、約束」
「分かった」
二人で笑顔でこう言った。
さよならは言わなかったんだ。言いたくなかったから。

しばらく駅で電車を待っていると、アナウンスが掛かった。
「行かなきゃ」
「うん・・・」
「また、会おうね」
「いつか、絶対。会おう・・・」
また微笑みあった。
絶対、会える。
きっと、きっと会える。

笑顔のままで彼女は電車に乗った。

その後、ふっと曇った顔をして、また笑顔になった。
そして、彼女の口はきっとこう言っていた。

「出会えて良かった。有難う。きっといつか、会えるから。その時まで待っててね」

手を振った。とにかく振った。
そして走った。電車に追いつけるよう、速く。
さよなら、さよなら。感情がこみ上げてきた。
会えるよね、会えるよね。きっと、きっと。
涙が溢れて、落ちる。
ぽろぽろ、ぽろぽろ。
走った。躓きそうになった。でも、走った。
駅の端まで走った。
彼女が見えなくなっても見ていた。その線路の先を。
彼女がきっと居るその先を。

「さよなら・・・」

涙で擦れた声で、誰も居ない駅で僕はただ一人呟いた。




それから何年も経った今。
彼女は何処に居るか分からない。
お祖母ちゃんは亡き人となってしまい、彼女は一人になってしまった。
なんせ田舎で、お金も残っておらず、彼女は行方不明と言う。
でも僕には分かる。大人になった今でも。

きっとこの空を、彼女はきっと見ている。
何故だか分からないけど、何だか、感じる。
彼女の笑顔が、ある気がする。

ほら、きっと今彼女は笑顔になった。


届いていますか?僕の想い。
聞こえていますか?僕の声。
見えていますか?心の何処かで。
僕らは出会ってしまった。忘れていませんか?
あの日の不思議な出会い、不思議な恋。
貴女にとって自然な恋だったとしても、僕には不思議な事だった。
恋、とはこんな気持ちを持てるのだと。
不思議な気持ちを、持てるのだと。
だから僕は貴女を待ちます。

いつまでも、どこまでも。


コメント

  1. 中尾 | URL | -

    感動した(´Д`)

  2. ひらお | URL | PTRa1D3I

    (゚Д゚)

    ひえwww
    なんかずいぶんと長く書いたな~。
    o(*^ー^*)oお疲れ様~!

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